大阪の産業振興策

大阪市内にある企業の約99%が中小零細企業です。一部上場の大手企業の誘致や移転が新聞紙上をにぎわせますが、本当の意味での産業振興は中小零細企業対策であると思っています。私の住む町淀川区にも、たくさんの中小零細企業が集積しており、自転車でよくお尋ねする機会があるのですが、そのおりに機械油まみれになった手や、溶接の顔面マスクのまま「おー!」と声をかけていただいたりします。まさしく、ものづくりの最前線での手作業・・・・匠のわざというにふさわしい精密で正確な手作業の世界だな~と感じます。どれだけ科学・工業が進歩しても、例えば新幹線の顔の部分の曲線などは人間の手の感覚で、わずかな違いを感知し、修正するのだという話を聞いたことがあります。

昨日も医療ロボット、ダビンチ君を紹介していましたが、開腹せずに心臓・胃などのほとんどの臓器を1ミリ以下の精度で手術できる、と紹介していましたが、これらももとはと言えば手作業で製造しているのだそうです。

しかしながら、それらの製造技術が単に町工場で埋もれてしまっていては、宝のナントヤラで、広くそれを売り出し、販路を開拓することによって日の目を見る。それが「ものづくりと売りづくり」です。このお手伝いをするのが、区役所の相談窓口であり、産業創造館の役割なのです。

経営面や営業面でのマンパワーや資金繰りのご相談など、さまざまな面から中小零細企業をバックアップします。

そして、工業部門だけでなく、商業部門においても、もともと少ない予算配分がさらにシーリングがかっけられ、じり貧になって行っては、「商都大阪」の名が泣きます。個店の魅力を高めることを奨励することも大事ですが、シャッター通りになっている多くの商店街のあり方をきちんと方向づける必要があると思います。どうすればかつてのにぎわいを取り戻せるのか、商店街がこれからも果たさなくてはいけない役割は何なのか、イベントや単発的な仕掛けだけでは限界があることはもうわかっています。

私の住んでいる自宅も事務所もJR塚本駅前の商店街の中にあり、祖父の代には飲食業を営み、いまは賃貸不動産をホソボソと営んでいる関係で、特にこの商店街対策は身近な問題としてとらえています。工・商ともに深刻な後継者不足が叫ばれている中、それでも親・祖父母の後を継ぎ、地元に残って生きる道を選んだ多くの2代目・3代目の皆さんとともに、今後の大阪の産業そのものの在り方を見つめて行きたいと思います。