医療・介護

福祉とは一体何か?
社会・生活様式・家族形態の変化の激しい現在では、従前のようなお上からの「ほどこし」だと思っている人は確かに少数になりました。

現在の福祉は、ごく一部の生活者を対象にしているのではなく、すべての市民を対象としています。誰もが住み慣れた地域で安心して暮らせるように、地域全体で支えあうしくみ・・・これが福祉だと考えます。

今は元気で何の障害もない働き盛りの方でも、20~30年後現在住んでいる住宅で不自由を感じることなく、また電車・バスなどの交通機関を使って自由にどこへでも出かけることができますか?年をとったときに慌てて家の中に手すりをつけたり、段差をなくす工事をしてもらった高齢者の方やそのご家族も多いと思います。それならば、最初から20~30年後を見越した住宅設計を考えておくことが大事だと思いますし行政のバックアップがあってもよいのではないかと考えています。また現在の急激な高齢化の速度を考えれば、駅や電車・バス・道路、役所や図書館・大きなホール・学校などの場所が車椅子対応であったり、点字ブロックや点字表示など障害者対応であることはごくあたりまえの事です。そう考えると、福祉はわたしたち自身の問題なのです。

専門的には「バリアフリー」「ユニバーサルデザイン」と言われているのがこれにあたりますが、現在では法律も徐々に整備されてきてはいますが、まだまだ限られた人(高齢者や障害者)が関心を寄せる程度です。
もっともっと幅広い人々の関心が集まれば、状況は好転することでしょう。

また、福祉は地域によってそれぞれ違っていいと思います。行政の「指導」の名のもとに金太郎アメのような福祉施策を押し付けるのはもうやめにしてもよいのではないかと思います。
少なくとも中学校校区、理想を言えば小学校校区単位の地域福祉拠点を作って、お互いに“顔の見える”サービスを行なえるようにするべきだと考えます。それには、国→地方→地域といったお金の流れではできません。

地域→地方→地域と直接自分たちの納めた税金が自分たちに還元されるようなしくみが必要です。つまり、税財源の確保がまずなされなくてはいけません。それは現在、三位一体の改革と言われている地方と国との関係改善策とも大きく関わってきます。

介護の問題も、それを受け入れる事業所が地域に拠点があれば、ケアプランを作成したり実際にデイケアに通うにも大変便利ですし、血の通った“顔の見える”介護が期待できます。

また少子化の問題を考えるとき、保育所などの施設の充実・待機児童の解消は待ったなしです。安心して子供を産めない環境では、子供を産みたくても産めないのですから。

そして生んだあとのケアの体制作りにも、地域福祉の力が必要です。働くお母さん、子育て経験のないお母さん・お父さんの相談相手になったり、また相談場所を提供するだけでも子育ての悩み解決の糸口になるのではないでしょうか。すでに淀川区では子育て支援策として行政の「指導」のもとにボランティアの力を借りて広く行なわれ始めているのですが、もっと恒久的な施設として“非営利”ではあっても、財源の裏付けのある活動に変えていく必要があります。それは地域力に期待するところが大きいと考えています。